Bel*log

プログラミングと読書と投資。たまに麻雀。

『人月の神話』

4月から6月の3ヶ月間に身をもって体験した『人月の神話』。スケジュールの遅延、膨れ上がった予算、そして欠陥製品といった怪物。銀の弾丸?そんなものはなかった。
本書を読み、思索した人がマネジメントをしていたならば、もっとやりようはあったのではないでしょうか。人海戦術で人をひたすら投入するのではなく、優秀な人を適切なタイミングで投入しチームとして前進できたはずです。

人月の神話【新装版】

人月の神話【新装版】

『人月の神話』は原著初版が1975年、つまり40年前の書籍ですが、プロジェクトの問題における本質は変わっていない。
人月と呼ばれる言葉を使い仕事を進め、失敗するプロジェクトは後を絶たないわけですが、いつになったら前に進めるのかと暗澹たる気持ちになり、読了後は3ヶ月間属していた案件の人たちに配って読ませてえ…と思いました。


難しさを本質的なものと偶有的なものに分けて考えたり、問題の認識と対応を思索した議論には今でも価値があります。
新装版は振り返りがあるのも良いですね。


人の数をそのまま人月へ換算して、うまくいくはずないのは明らかなので、スキルほぼ無視でとりあえず人かき集めてるプロジェクトには今後近寄りたくないなぁと思ったのでした。将来マネジメントやるにしても、過去の知見を学んだ私たちは、『人月の神話』なんて信じない心ある管理者になるように努めないといけないですね。