『人月の神話』
4月から6月の3ヶ月間に身をもって体験した『人月の神話』。スケジュールの遅延、膨れ上がった予算、そして欠陥製品といった怪物。銀の弾丸?そんなものはなかった。
本書を読み、思索した人がマネジメントをしていたならば、もっとやりようはあったのではないでしょうか。人海戦術で人をひたすら投入するのではなく、優秀な人を適切なタイミングで投入しチームとして前進できたはずです。
- 作者: Jr FrederickP.Brooks,Jr.,Frederick P. Brooks,滝沢徹,牧野祐子,富澤昇
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2014/04/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『人月の神話』は原著初版が1975年、つまり40年前の書籍ですが、プロジェクトの問題における本質は変わっていない。
人月と呼ばれる言葉を使い仕事を進め、失敗するプロジェクトは後を絶たないわけですが、いつになったら前に進めるのかと暗澹たる気持ちになり、読了後は3ヶ月間属していた案件の人たちに配って読ませてえ…と思いました。
難しさを本質的なものと偶有的なものに分けて考えたり、問題の認識と対応を思索した議論には今でも価値があります。
新装版は振り返りがあるのも良いですね。
人の数をそのまま人月へ換算して、うまくいくはずないのは明らかなので、スキルほぼ無視でとりあえず人かき集めてるプロジェクトには今後近寄りたくないなぁと思ったのでした。将来マネジメントやるにしても、過去の知見を学んだ私たちは、『人月の神話』なんて信じない心ある管理者になるように努めないといけないですね。
読書スタイルを変える
去年あたりから読書スタイルを少しずつ変えていて、最近では10~20冊を同時に読んでいるのですが、そのような読み方を推奨している書籍がこれです。
本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫)
- 作者: 成毛眞
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2008/01/21
- メディア: 文庫
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昔から何冊かを同時に読んではいたのですが、10冊以上を同時並行で読むようになってから、一冊一冊読んでいる時よりもたくさん本が読めるようになったと思います。
思えば、自分が受験生の時は1日に7科目を勉強していて、飽きないように時間や場所でやる教科を変えたりしていたものでした。読書も、時間や場所で読む本を変えたほうが、脳にとっては刺激的なのかもしれません。
今はKindleもありますから、本を1、2冊とKindle端末を鞄に放り込んで出かければ、何冊でも同時に読めますね!素敵です。
時間貯蓄家になっていないか
SHIROBAKOがとても良かった。放映終了してからも何回も見返している。こんなに毎回面白くて感動した作品は初めてかもしれない。まだ観てない方は是非!
今はP.A.Worksつながりで花咲くいろはをまとめて観ている。これもまた面白い。
早くも2015年も4月、新年度になってしまった。
最近読書熱が上がり続けている。
直近で読んで面白かったのはミヒャエル・エンデの「モモ」です。なんで今まで読んでなかったんだろう。
児童書だと思って侮る無かれ。大人になった今だからこそ面白く感じた部分があった。
現代人は気づいていないだけで、灰色の男たちに時間を奪われてないだろうか。時間と気持ちに余裕のある生活を送れるように気をつけたい。
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
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そういえば、昨日Twitterを眺めていて、こんなのを見かけた。
特許庁システム開発、設計フェーズを60人体制で始めたが遅延したため最終的に1300人体制にしたといういい話があり、さすがに何が起こったのか理解できない
— トデス子'\ (@todesking) April 4, 2015
itpro.nikkeibp.co.jp
設計作業は当初60人体制でプロジェクトをスタートしたが、遅延が始まったため、順次増員して、200人→450人→1300人(!?)。itpro.nikkeibp.co.jp
絶対関わりたくない案件だこれ。
そもそも、開発の遅れは人を増やす事で対処できるものなのだろうか?
やはり人海戦術というものはあるんだと思うんだけど
正しい分業化とマネージメントが行われずに盲目的に人数を増やすと、ただただ炎上にしかならないってこと。お金だけが莫大にかかっていくということ。
ほんまこれに尽きる。
初めて客先に出ていて、今にも火が吹きそうなんですが、この特許庁のやつに比べたら全然大丈夫そうなのでなんとなく気楽に構えている。
自分が目指すべき方向はこれだ、と思った
ただのプログラマがプログラムを覚えることよりも、IT以外の業務領域の人がプログラムを活用することで起こる変化の方がずっと大きい。Uber とか AirBnb とか。すでにそういう時代 http://t.co/bCp4QdiP0U
— Naoya Ito (@naoya_ito) 2014, 3月 23
ただのプログラマはプログラミングスキルを鍛えても精々OSとかブラウザとかITそのものの価値を高めるものを実装するだけだけど、ITじゃない業務の人がプログラミングを創造的に活かすと、いままでシステム化されてなかったものがシステムになる。もしくは洗練される
— Naoya Ito (@naoya_ito) 2014, 3月 23
もし人生を3回生きられるなら、一回目は今のようにプログラマとして生きて、二回目はITじゃない業務人として生きて、3回目でそれを融合させて新しい世界を切り拓きたい
— Naoya Ito (@naoya_ito) 2014, 3月 23
ときどきその、ITと全然違う業務に業務知識全くないのに突っ込んでいくITマンがいて、運がいいとそれがモノになってすごいものができたりするんだろうか。自分にはその勇気も根性もない
— Naoya Ito (@naoya_ito) 2014, 3月 23
私が今の会社でやりたかったことは結局のところITという切り口から攻める変革だったんだと思います。でも、今の私に技術はないのでその実現は難しかったし、技術がなければそういう部署に行くこともない。
販売・接客・物流を経験しましたが、特に物流は技術が入り込む余地がまだまだあるように感じました。こういう隙間に積極的にIT技術を持ち込んでいくことが、これからプログラマとして働く私の目指すべきところだな、と思います。